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大阪城ホール大会ドミニオン、エヌヒトの感想

   


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大阪城ホール大会ドミニオン、エヌヒトの感想

kenny

今年の上半期の総決算ドミニオン大阪城ホール大会が終わり、今年も早いもので半分が終わろうとしている。

今年は後に振り返った時、一つの転換期と言える年になるかもしれない。

今年の1.4東京ドームの翌日に、中邑真輔、AJスタイルズ、カール・アンダーソン、ドク・ギャローズの退団&WWEとの契約が判明、その直後にWWEネットワークの日本でのサービス提供が開始されるという事件が起こった。その後、飯伏幸太の新日本プロレス&DDTダブル退団、そしてWWEクルーザー級クラシック参戦と続いた。

これは「WWEを起因とした選手の大量離脱」と呼んで差支えないだろう。

様々な議論があるだろうが、現状WWEの一軍にAJスタイルズ、アンダーソン、ギャローズがいて、NXTに中邑とフィン・バロールがいて、WWEクルーザー級クラシックに飯伏が参戦するというのは明らかな事実である。

今年の1.4東京ドームのセミは中邑vsAJであり、昨年のセミは中邑vs飯伏だった。セミ~メインイベンタークラスが3人も抜けるというのは一大事件以外何物でも無い。

単純に比較は出来ないが、2000年初頭に武藤敬司、橋本真也、長州力、佐々木健介、小島聡、大谷晋二郎、高岩竜一、ケンドー・カシンらが新日本プロレスを大量離脱した時を彷彿とさせる。あの時は次世代のエースである棚橋弘至、中邑真輔が台頭してくるまで、かなりの時間を要した。所謂長い冬の時代である。

離散集合がプロレス団体のお家芸と言われればそれまでだが、今回は海の向こうのWWEがきっかけというのが大きいだろう(飯伏はちょっと微妙だが)。

そんな激震に見舞われた2016年の新日本プロレス。しかしながら明るい材料もあった。それは内藤哲也及びロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの大ブレイクだ。今や会場はロス・インゴのグッズを身に着けたファンで溢れ返り、今の日本のプロレス界の話題の中心になっている。

そんな中行われた上半期総決算のビッグマッチ。ピックアップしたいポイントは以下の3つ。

・永田vs柴田のストロングスタイル継承マッチ
・新日本プロレス初のラダーマッチ
・内藤vsオカダの決着戦

永田 vs 柴田に見たストロングスタイル

この試合は戦前から、「ストロングスタイル」というキーワードを永田が発した事で話題となっていた。第三世代をターゲットとしていた柴田の最終戦。この二人の戦いは、この日の他の試合とは全くの異質だったと言える。

中邑がWWEで「キング・オブ・ストロングスタイル」と評され、その「キング・オブ・ストロングスタイル」がWWEに商標登録されたことで、「ストロングスタイル」とは何か?という議論が再燃した。

中邑はストロングスタイルの説明として「リアルな感情、そしてリアルな格闘技の技術の融合」といった表現を使っている。

オリジナルであるアントニオ猪木に言わせると「そんなもんテメーで考えろ!」なのだろうが、中邑の定義はしっくりくる。

そういった意味で永田は猪木の直属の弟子云々は置いておいても、ストロングスタイルの継承者と言えるだろう。

「格闘技の技術」そして「リアルな感情」。冗談抜きに永田の感情表現は一級品だと思う。かつて橋本真也は「プロレスは顔でするもの」と語ったことがあるが、それくらい顔による感情表現は重要だ。

その点について、先日アップされたカイル・オライリーのブログによると、オライリーは永田の顔を使った感情表現にかなり感銘を受けたという。顔、特に目が重要と橋本も語っていたし、外国人レスラーから見ればそれはかなり新鮮に映るのだろう。大阪城ホールでも二人の感情のぶつかり合いは他の試合を圧倒していた。

そして「格闘技の技術」についても、この日の二人はその点が一級品だった。前半戦の攻防はまさに見事。派手な技や空中戦の是非が議論される中、しっかりとした技術に裏付けされた「これぞ昔ながらの新日本スタイル」と言える一戦だったのではないか。

試合後、柴田が第三世代とエールの交換をしたのも感情を揺さぶられた。

新日本プロレス初のラダーマッチ

永田vs柴田戦後に行われた、団体初のラダーマッチ形式でのIWGPインターコンチネンタル王座戦。

私は正直、ちょっと新日本のリングでは響かないかなと予想していたし、試合前半でもそれは変わらなかった。

しかしながらその予想は見事に裏切られた。個人的にはこの試合を今大会のベストバウトに選びたい。それくらい興奮する試合だったし、この日一番会場が湧いていたのもあの試合だった。

プリンス・デヴィットが抜け、AJスタイルズ、アンダーソン、ギャローズが抜けたバレットクラブ。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの台頭もあり、相対的に存在感を失っていたのは否めない。

しかし間違いなく二人は「タフ」だった。振り返って冷静に見てみれば、ケニーもエルガンもラダーマッチ向きの破天荒でタフなレスラー達だったのだ。

そして何と言ってもラダーマッチは会場を大きく使うため、非常にダイナミックで大会場向きだった。永田vs柴田が感情と技術の戦いだとすれば、ケニーvsエルガンの試合はまさに「ダイナミック」という表現がぴったりだろう。

3カウントやギブアップといった決着が常のプロレスのリングにおいて、ハシゴを登ってベルトを取るという事が勝利条件であるこの試合。お互いがハシゴを登ろうとする度に、色々な横槍が入ってドキドキハラハラの連続であった。

終盤、当然の如くバレットクラブが乱入してエルガンを攻撃するが、救出に駆け付けたのがキャプテンの一人というのもある意味会場の度肝を抜いた。その後ヨシタツ、リコシェ、サイダルが駆け付け、バレットクラブと両軍入り乱れる中、ケニーがラダーごと場外へ落とされていった。

その瞬間、リング上にはエルガンとハシゴしかない状況で会場は大爆発。ファンも実況席も総立ちで「早く!早く!」とエルガンを応援した。

新日本で初めてのラダー形式の王座戦というのを差し引いても、素晴らしい試合であったのは間違いない。

内藤 vs オカダ

この試合は結論から言うと、少し物足りなかった。

それは間違いなく、4月の両国の内藤 vs オカダを見ているからだろう。私も他のファンも、あれを超えてくれる、もしくはあの試合並のレベルを求めたと思う。悪い意味でハードルが上がってしまったのだ。

そしてそれを後押しするかのように、試合直後から会場の雰囲気は異常だった。内藤が散々大阪のファンを煽っていたし、内藤のファン、内藤のアンチ、オカダのファン、オカダのアンチ、それぞれが入り乱れてカオスの空間と化していた。

完全に良い意味であの雰囲気は異常であったし、内藤への大ブーイング、内藤コール、オカダへの大ブーイング、そしてオカダコールと、4種類の感情がその試合の期待感を最高潮まで高めたのだった。

結果的に、試合内容はその期待感を上回る事が出来なかった。いや、もちろん凄い試合で素晴らしい試合であった事は間違いない。しかしながら前述の通り、会場の雰囲気と、ファンの期待感が尋常では無かったため「物足りない」と感じてしまったのだ。あのような雰囲気は今後ちょっと味わえないかもしれない。

そしていつも会場を掌で転がす内藤が、この日は若干手一杯になっていた印象がある。それはあまりにも前半戦で「対大阪のファン」を意識し過ぎたように感じたためだ。対大阪のファン、対木谷オーナー、そして対オカダ・・。一試合の中ではあまりにも相手にする数が多過ぎたように思う。もちろんそれも後から見ての結果論で、あの状況でどうしたら良かったか、私には到底分かる話ではなかった。

そしてオカダの勝利については、正直私も驚きだった。戦前から勢いでは明らかにオカダが劣性であったからだ。大阪のファンも「デ・ハポン!!」の大合唱をやりたかったというのを置いておいても、内藤への期待感は半端ではなかったと思う。しかし結果的にそれの逆の結果となった。

今回の一連の内藤との抗争で、オカダは新しい壁にぶち当たったと思う。それは「追う立場から追われる立場になった」という事だ。これまで棚橋にせよ、AJスタイルズにせよ、オカダはチャレンジャーという立ち位置だったように思う。しかしながら、語弊を恐れずに言えば「格下」と思われていた内藤に、下からガンガンに突き上げられ、若干怯んでしまったオカダが見えた。それはこれまでの自信満々のオカダには見られなかった光景だ。

しかし、オカダはその内藤を退けた。その試合後のオカダのマイクアピールが、これまでとは違った一番人間味が溢れるものに見え、心の中に熱いものが込み上げて来た。それくらいオカダのマイクには一番感情がこもっていた。

上半期が終わって

色々あった2016年の上半期が終わった。目まぐるしく状況が変わり、それぞれの意思が明確になり、新しい光も見えてきた半年であった。

昨日あったものが明日あるとは限らない。明日もまた同じ景色が見れるとは限らない。

そういった思いで、下半期も一試合一試合を大切に見ていきたいと思う。

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