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新日本プロレスは如何にして米国のメインストリームに切り込もうとしているのか

   


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新日本プロレスは如何にして米国のメインストリームに切り込もうとしているのか

okadaroh

ソース:http://www.vice.com/read/the-rise-of-japanese-underground-wrestling-in-america?utm_source=vicetwitterus

先日Vice.comに掲載された記事が非常に興味深かったので、ここで取り上げておきたい。

その記事のタイトルは「How Japanese Wrestling Is Body Slamming the American Mainstream(いかにして日本のプロレスは米国のメインストリームにボディー・スラムを食らわせようとしているか)」

以下記事の要約。

How Japanese Wrestling Is Body Slamming the American Mainstream

今年の5月ニューヨークの5番街のバルコニーに座っていると、あるビルに多くの人々が長蛇の列をなしているのが見えた。彼らは何のために並んでいるか。それは日本から来た棚橋弘至、内藤哲也、そしてオカダカズチカらに会うためだった。

彼らは日本最大のプロレス団体”新日本プロレス”のスター選手だった。彼らは米国ROHの札止めになった興行”War of the Worlds”に合同興行として参戦していた。これらは太平洋を跨いだマーケットにおける成功を収め、このニューヨーク大会では3,000人を超えるファンが集まった。

インターネットが登場して以降、米国でも世界中のプロレスを視聴出来るようになり、彼らは”米国のメインストリームのプロレスファン”に対して、”インターネット・レスリング・コミュニティー(IWC)”と呼ばれるようになった。メインストリームのプロレスファンとは、もちろんビンス・マクマホンがオーナーであるWWEのファンを指す。IWCのファンはかつてVHSのテープの交換で、日本のFMWの電流爆破デスマッチやルチャを見ていた人々である。

かつてのIWCはまさしくマニアな小さなコミュニティーを形成していたに過ぎなかったが、近年の彼らは世界的にはニッチな団体の功績により、それらの映像をより簡単に入手出来るようになった。その結果、IWCのファン達の勢力は大きくなり、ハリウッドスターや有名なラッパーなど、世間的に認められているスター達もIWCの仲間入りを果たし、その存在感を増しているのだ。

近年IWCの人々が最も注目を集めるのが日本のプロレス(海外ではよくpuroresuと表現される)であり、特に新日本プロレスが大きな熱を生み出している。

新日本プロレスは1972年にあのモハメド・アリとも戦ったアントニオ猪木によって創設され、45年近くに渡って長らく日本のプロレス界を牽引してきた。しかしその海外戦略は近年まで限られていた。新日本は海外の選手にとって長く稼げる天国であった。そしてこの新日本からスターになった選手らも多くいる。それはハルク・ホーガンやアンドレ・ザ・ジャイアント、エディー・ゲレロ、そしてクリス・ベノワらである。

新日本プロレスの特徴は試合の中にある。それはWWEの”スポーツエンターテイメント”とは違い、試合の戦いは”リアルな競争”の中で行われる。よって勝ち負けは非常に重要視される。ストーリーはリング上で語られ、WWEのようにバックステージのセグメントで行われる事はない。試合は激しく、ハード・ヒットで、空中戦も交じり合っている。よって毎年各紙の「年間最優秀試合候補」に必ず新日本プロレスから名前を連ねる。

しかしながら2000年代は観客動員が落ち込み、地上波のテレビのプレゼンスも低下し、長い冬の時代を過ごした。しかし新日本は3人のメジャースターの登場によって復活した。それは棚橋弘至、ジョン・シナのような風貌でリック・フレアーのようなパフォーマンスを見せる選手、そして中邑真輔、世界ナンバー・ワンのレスリング・カリスマと言える選手、そして団体で最も若いスター・オカダカズチカだ。そして彼らを助けたのがワールドクラスのタレントであるAJスタイルズやプリンス・デヴィットといった選手達だった。

新日本プロレスは2012にカードゲーム会社のブシロードが6.5百万ドルで買収した。

そして新日本プロレスは米国のマーケットに進出を始める。新日本は2014年に米国ROHと業務提携を締結し、米国で合同興行を行った。ROHの選手達はすぐに新日本のレギュラー選手になり、そして彼らは米国に新日本の選手達と帰ってきた。

ROHのCOOであるジョー・コフ氏は『我々の提携は”レスリング・ビジネス”ではない。我々はビジネスをやっている。そしてそのビジネスがレスリングであるという事だ。新日本の選手達が私に見せてくれたものは、彼らが我々のテレビの宣伝になるという事だ。彼らはここで必要とされる前から知られた存在であったし、それが我々の助けになった。だから我々は彼らをここに呼んだのだ。ファンは彼らを見に来る。オカダが入場する時には金の雨も降る。』と話した。

ROHの選手の何人かは、新日本での活躍で人気が上がる選手もいる。その一人が前ROH世界王者のマイケル・エルガン。現在彼は新日本プロレスとROHでフルタイムの契約下にある。それはお互いに利益のある契約となっている。

そして米国の有名紙”ローリング・ストーン”のインタビューを受けたオカダは『ROHには自分を米国で試合をさせて貰えるという意味で非常に感謝している。ここのファンは自分がレインメーカーポーズをすると、皆真似をしてくれるんだ。それが自分は非常に気に入っている。米国のファンの反応は凄いね。』と答えている。

そして2014年12月に新日本プロレスは、WWEネットワーク型のストリーミングサービスである「新日本プロレスワールド」をサービス開始した。それは世界中の全てのファンが、月額8ドルほどで新日本の試合をオンラインで見放題になるということを意味する。

そして2015年からは全米ケーブルテレビ局AXS TVと契約し、金曜のゴールデンタイムにレギュラー放送が始まった。この番組はすぐさま米国で人気となり、毎週20万人以上の視聴者を獲得し、AXS TVはテレビ朝日と複数年の契約を結びなおした。そしてAXS TVはあの世界的に知られるWWE殿堂入りのアナウンサーであるジム・ロスとも契約し、番組の英語実況として登用した。

新日本プロレスの米国での成功はまだ道半ばである。今年の1月には毎年恒例の1.4東京ドーム大会後に、団体のスターである中邑真輔、AJスタイルズ、カール・アンダーソン、そしてドク・ギャローズの4人がWWEに引き抜きにあった。そしてその4人は今月のWWE日本公演の目玉となっている。

このWWEの攻撃的な戦略は、新日本プロレスに新しいスターの登場を必要とした。先月の大阪城ホール大会では、若きカリスマである内藤哲也と、ケニー・オメガが大きなインパクトを残すことに成功した。

そしてもう一つ大きな出来事は、ジュニアの戦いであるリコシェ vs ウィル・オスプレイだ。

先月まで行われたベスト・オブ・ザ・スーパー・ジュニアにて激突した二人の戦いは、世界中で大きな激論を呼び起こした。新日本プロレスは、これに対してその試合を無料で全世界に公開するという行動を起こした。

その結果、この新日本プロレスでの試合は米国スポーツチャンネルESPNの”Highly Questionable”で特集されるまでになった。

この数年で新日本プロレスは所謂”アングラ”のものから、米国のメインストリームのスポーツテレビ番組でホット・トピックとして扱われるまでに成長した。

今後、これら新日本プロレスのムーブメントが消えていくか、それとも米国のスポーツメディアの新しい景色となるかは、時が解決しくれるだろう。

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