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新日本プロレスへの提言!エヌヒトの場合

      2015/10/20


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新日本プロレスへの提言!エヌヒトの場合

njpwworld

本日ビジネスジャーナルにて新日本プロレスへの提言の記事が出された。これに便乗して私の提言もここで出したい。

ちょっと長文なので、時間無い方は太字の部分だけでも読んで頂ければと思う。

今の新日本の問題は何だろう?

現状新日本は売り上げも3年前から倍増しているし、黒字も出ている。なのでマイナスから0に持っていく営み(いとなみ)は一旦完了したと見て良いだろう。

では今後は更に新日本が企業として飛躍するために、木谷高明オーナーが宣言している「売上100億円」という目標をいかに達成するかという事が次のターゲットになる。

現状年間売上26億円⇒100億円に伸ばすための残り74億円をどう増やすか、そして今の売上の4倍近くまでいかに持っていくかが今後の課題になる。

なぜ100億円なのか?

まずどのようにして売上100億円に持っていくか?の前に、前提となる「売上100億円」がなぜ必要なのかを明確にする必要がある

おそらくそれは200億円でも300億円でも良いはずだが、私はそれが100億円である理由は以下の2つと考える。

・WWEの売上から換算しての伸びシロ
・WWEに飲み込まれないための必要額

新日本プロレスの伸びシロはどのくらい?

WWEの現在の売上は6-700億円程である。WWEは英語圏含め世界中でビジネスを行っており、前四半期のWWEのファイナンシャルレポートを見ると、売上比率は北米が76%、EMEA(ヨーロッパ/中東/アフリカ)が16%、APAC(アジア太平洋)が7%、ラテンアメリカが1%となっている。WWEでも海外比率は24%で、ほとんど北米で稼いでいる。

では新日本の想定伸びシロは?というと、直近で攻める市場は自国とAPAC、そして北米になるはずだ。日本の市場規模は90年代の黄金期に4大ドームツアー(東京/大阪/名古屋/福岡)を行い、年に2回~3回も東京ドーム大会を打っていた頃で売り上げが40-50億円程なので、多く計算して60-70億円くらいのはずだ。よって日本市場のマックスが70億円と仮定するならば、WWEと同じく海外売上比率を24%まで持って行ければ、海外売上が22億円と計算出来るので日本との合計で92億円となり、100億円という目標は大体良い数字のように見える

よって現状の日本のプロレスの市場規模から鑑みて、目標は100億円くらいが妥当と考える

WWEに飲み込まれないためには?

この21世紀のグローバルなビジネス環境において、WWEが新日本プロレスを買収するというのは全然あり得る話である。もちろん買収するには新日本の株を最低過半数は取得する必要があるので、現状はブシロード、テレビ朝日、木谷高明オーナーが保持しており、株式市場には公開されていないので不可能である。

しかし新日本orブシロードの経営が万が一傾いた場合は、ホワイトナイトとして株を引き受けるというのは十分に可能性がある話だ。長期的に見て絶対に大丈夫という企業は存在しない。そんな中で新日本もブシロードもどうしようも無くなって倒産の危機に瀕した場合、WWEが救済買収するというのはあり得る話である。現にWWEは90年代に経営が傾いたライバル団体のECWとWCWを買収している(もちろん経営を傾かせたのはWWE)

そうでなくても、団体の本丸である選手を引き抜くという形での超・間接的な買収というのは明日にでも起こりえる事である。今はあり得ないが、明日WWEが100億円のキャッシュを用意して新日本の主力レスラーを全て引き抜かれてしまった場合、新日本の倒産は免れない。

現にWWEは80年代に当時米国に存在したテリトリー制度(州毎にプロモーターが存在し、他の州には不可侵とする協定)を破壊し、各テリトリーにいたスター選手を根こそぎ引き抜いてライバル団体を全て倒産させた。90年代には米国のメディア王テッド・ターナーの資本力の支援を受けたWCWに、逆にWWEのスターレスラーを大量に引き抜かれてWWEは一時倒産寸前になった。

よってライバル団体を潰すには、「相手のスターレスラーをお金で引っこ抜く」のが一番手っ取り早く、過去の米国プロレス業界の歴史を見るとそれは明らかだ

今は可能性が低いが、ある時WWEが新日本プロレスを「真のライバル」と認識し、「ビジネス上の敵」と見られた時には必ず引き抜きをやってくるだろう。欧州サッカーではライバルクラブのスター選手引き抜きによる弱体化は良く見られるケースだ

実際WWEはこの何年かで新日本で活躍したジャイアント・バーナード、プリンス・デヴィットを獲得しているし、他団体で言えばノアのスターレスラーだったKENTAや女子プロレスのスターである華名と契約している。その他にも日本の常連外国人だったPACやエル・ジェネリコ、ケビン・スティーン、ウーハー・ネイションもWWEと契約した。これらはたったこの3年程の話である

それは野球でいうところの日本プロ野球とメジャーリーグの関係であり、サッカーでいうところのJリーグと欧州サッカーリーグの関係と同じである。日本のレスラーが野球選手のように「将来的にはメジャーに挑戦したいと思います!」と言われては困るわけだ。新日本が実質的なWWEの2軍になってはもう這い上がる術はない。

木谷オーナーは度々「一億円プレイヤーの重要性」を語っており、それは「日本のプロレスを夢のあるものにする」という事と、「WWEから引き抜かれないため」の二つの側面があるはずだ。木谷オーナー曰く、「選手に一億円を払うには売上100億円は必要」と話している

よって売上100億円は、WWEに引き抜かれない団体規模に持っていくという意味で重要という事になる。

100億円企業になるためには?

では100億円という目標を達成するにはどうすれば良いだろう?海外売上比率は前述の通り30-35%には持って行きたい。

それでは売上セグメント毎に目標を分解するとどうなるだろうか。一旦以下の通り仮説を立ててみた。

<目標(仮説)>
・新日本プロレスワールド:30億円
・テレビ放映権料:25億円
・入場料収入:30億円
・グッズ収入:20億円
・その他:5億円
————–
合計 100億円

新日本プロレスの売上セグメントから考えると上記の5つになるはずで、比率も100億円から逆算すると上記のようになると仮説を置くことが出来る。

そして今の新日本プロレスのざっくりの現状を予想しましょう。新日本は財務諸表を公開していないのでわからないが、ざっくりの推測をしたい。

<現状(予想)>
・新日本プロレスワールド:2億円
・テレビ放映権料:3億円
・入場料収入:13億円
・グッズ収入:6億円
・その他:2億円
————–
合計 26億円

この予想の算出には我らがケンドーカシン先生の早稲田大学の論文に記載の2007年度の新日本の売上を参考にさせてもらった。カシン先生の論文によると、当時直営興行4億円、売興行8千万円、テレビ放映権料3.7億円、グッズ3億円という感じだった。そのデータから予想すると上記の感じでデタラメに開きは無いような気がする。ワールドや放映権料はもっと少ないと思うが。

という事で、各セグメント毎にどの程度増やす必要があるかというと、

<現状>⇒<目標>
・新日本プロレスワールド:2億円⇒30億円
・テレビ放映権料:3億円⇒25億円
・入場料収入:12億円⇒30億円
・グッズ収入:6億円⇒20億円
・その他:1億円⇒5億円
————–
合計 26億円⇒100億円

こう見ると、何をすれば良いか浮かび上がってこないだろうか?

入場料収入はそこまで爆上げしない

100億円を目指すに当たって、まず最初にゲート収入と言われる入場料収入を急激に伸ばすのは難しいだろう。なぜならばレスラーのリソースは有限であるので、一回の興行収入と年間の興行回数は限界があるためだ

かつての90年代の4大ドームツアーが復活したとしても今の2-3倍が限度だろう。4-5倍も伸ばせるとは到底思えない。それこそビジネスジャーナルの提言の通りブランドに分けて、かつてのWWEのように完全に選手を2つでも3つでも分けて倍々に増やしていくしかない

しかしそれはWWEの失敗例を見るにつけ、昨今の新日本のIWGP/IWGPインターコンチ/NEVERの3大王座路線を見るにつけ、これ以上は限界があると感じる。なぜならばファンは皆一枚のチケットで全ての選手を見たいのであり、それが2枚も3枚もチケットを余計に買って見たいファンがどれ程いるだろうかという事である。それは単純な算数にはならないのだ。ファンの満足度を十分に満たせるとは思えない。

それでは伸ばすセグメントは?

それでは伸ばすセグメントとして重視すべきは「新日本プロレスワールド」と「テレビ放映権料」の2つだと思うのだ。

まず新日本プロレスワールドについては、木谷オーナーは「加入者20万人」の目標を掲げている。単純計算だと年間20億円弱の売上だ。新日本が一番重視すべきセグメントであり、私は世界中で加入者30万人は行って欲しいと考えている。そのための具体的な施策についは以前ブログの記事にしているので、そちらを参照願いたい。

新日本プロレスワールドへの要望

次に「テレビ放映権料」だが、現状おそらくテレビ朝日との契約はケンドーカシン・レポートから予測すると2-3億円くらい (もっと少ない可能性もある)で、25億円というのは夢のような数字だ。

しかし私は新日本プロレスワールドと同じく、このテレビ放映権料も今後伸びる可能性は大いにあると考えている。その理由は以下の2点。

1.海外のテレビ局との契約
2.日本におけるスポーツ放送の再評価

1.海外のテレビ局との契約

1の「海外テレビ局との契約」については、現在米国ケーブルテレビ局の「AXS TV」でワープロリターンズの英語版が放送されている。この契約は(おそらく)テレビ朝日とAXS TVとの契約なので新日本は関係ないかもしれない。しかし注目すべきはその視聴者数で、米国レスリングオブザーバー誌によるとAXS TVの新日本プロレスの放送の平均視聴者数は20万人程だという。これは決して悪くない数字だ。

WWEのRAWは大体毎週の視聴者数が300-400万人だ。それでWWEはUSAネットワークと年間何百億円という放映契約を結んでいる。それだけ米国におけるテレビビジネスの規模は大きいという事だ。よって現時点の20万人という平均視聴者数は米国のROHよりも多く、TNAと同じか少し劣る程度なのだ。今後米国市場が延びれば、米国のテレビビジネスの恩恵を受ける事も出来る。

2.日本におけるスポーツ放送の再評価

2つ目の「日本におけるスポーツ放送の再評価」はどういう事かというと、今後もしかすると日本でも欧米と同じくスポーツ中継の価値が見直されるかもしれないという事だ。欧米では前述の通りテレビマネーがバブルのように高騰し続けている。

なぜならば、「スポーツ中継は生で見るもの」だからだ。地上波のようなテレビ放送は主にCMの広告料で支えられているが、近年の技術発展により人々は番組を生で見る必要がなくなった。毎週録画で後から見たり、オンデマンド放送でいつでも好きな時に見るようになっている。そうするとどうなるかというと、「番組の間のコマーシャルを見てくれない」という事が多発してしまうのだ。コマーシャルを見てくれないのに多額のお金を払う広告主はいない。よって「テレビ広告」の根底が揺るぎ始めているのだ。

そこで注目されているのはスポーツ生中継だ。スポーツはなんでもそうだが、かなりの熱狂的なファンでないと野球でもサッカーでもアメフトでも録画して後で見ようとは思わない。サッカーなら2時間、野球なら4時間は見ないといけない。それを毎回録画で後から見るのは相当熱狂的なファンだ。

しかも情報化社会により、ネタバレを避けて見るのは困難な状況になっている。WWEのレッスルマニアもネタバレを避けて何週間も情報を遮断するのは一苦労だ。プロレスも昔なら東スポが最速だったが、ネット社会では東スポでは遅すぎてSNSを見ればすぐ結果が分かってしまう。

よってテレビもスポーツ中継は生で見られる可能性が高いのだ。よって欧米ではそこの広告価値が再評価され、放映権料は高騰している

残念ながら今の日本ではスポーツ中継における広告の価値は低いままであり、今のところ上昇する気配は見られない。しかもテレビの広告収入は頭打ちながらも減少の傾向も見られない。そういった中で日本の広告主はいつか気づくかもしれない。「あれ?このテレビ広告みんな見てる??」と

インターネット広告は新聞・雑誌が急降下するなかで相変わらず上昇しており、それはコンバージョンと言われる広告を掲載してから実際にその商品サイト訪問や、商品購入などの効果がはっきりを数字で読み取れるためである。よって効率的にプロモーションをしようとすると、インターネットの方がその効果が測り易いのだ

その流れに押されて「テレビの広告のコンバージョンってどうなの??」というのが見直される可能性も十分ある。もちろん現状テレビ以上にマス(大勢)にプロモーションを打てる手段は無いのでテレビが最重要だが、その広告価値が欧米のように再評価される日が来ると私は予測している。

よってただ単純に「たくさんの人に見られた番組だ!」では無くて、「何人がこの広告を見たのか?」というのが再評価されてしかるべきと思うのだ。

その中でプロレスというスポーツジャンルの広告価値というのが上昇する可能性があるという事である。短期的には難しそうに見えるが案外可能性はあると思っている。なぜなら日本のテレビ業界も今後競争にさらされる事が予想されているからだ

極端な話を言うと現状テレビ局に競争原理は働いていない。なぜならばテレビ局というのは総務省によって電波法、放送法に守られている規制産業のため、新規参入はほぼ不可能だからだ。電波というのはお互いが干渉し易いために国がしっかり管理しないと混線して使えなくなる。また宗教団体や海外勢力、反社会勢力が公共の電波で放送されては困るため、国が規制を掛けている。そのためある意味テレビ業界は国に守られていると言えるのだ。

そんな事というと「視聴率競争が!」と言われそうだが、現状はNHK、フジテレビ、テレビ朝日、日本テレビ、TBSのたった5社で争っているだけだ。革命(イノベーション)を起こすのに必要な新規参入はあり得ない。ホリエモンこと堀江貴文氏もフジテレビの買収を試みてニッポン放送の株式を取得したが結局潰された。テレビを買ったらこの5つのチャンネルのどれかを見るしかないのだ。

一方米国では地上波以外にもケーブルテレビが普及している。それは米国という広大な土地の地理学上、地上波の電波では全てカバーすることは出来ないためだ。昔から各地域にケーブルテレビ局があり、それが発展して現在では全国ネットのケーブルテレビ局がたくさんある。よって昔からテレビの競争は盛んだった。また米国という国は自由競争を非常に重視する国なので、(今はオバマ政権だけど)独占禁止法が厳しく適応される。

また今はインターネットテレビの普及も進んでおり、私が当ブログで何度も指摘してきたネットフリックスもとうとう日本に上陸した。間違いなくネットフリックスは短期間で加入者を何十万人に伸ばすはずだ。なぜならば、当ブログで指摘している通り、ネットフリックスは日本のソフトバンクと業務提携を結び、ソフトバンクの携帯電話に新規加入すると、強制的にネットフリックスに入る必要があるからだ。それはNTTドコモの「dTV」と同じ仕組みである

そうして勢力を増すネットフリックスと、日本のテレビ局が競争にさらされる可能性が大いにある。ネットフリックスは現状フジテレビと提携しているが、ネットフリックスは日本のテレビメーカーとも提携し、シャープやソニー、パナソニックのテレビのリモコンにはネットフリックスのボタンが標準装備されている商品が海外では既に発売されている。

そうして競争原理が働く、いわゆる「黒船」が来た場合、上述のテレビ広告の価値の再評価が行われる可能性も十分あると私は考えるのだ

以上長くなったが、結論を整理すると「新日本プロレスワールド」と「テレビ放映権料」を海外市場も含め増やしていこう!という事でした。

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